混色の種類
減法混色と加法混色
色材の三原色であるシアン、マゼンタ、イエローの3色による混色では、原色を重ねるごとに、眼に入ってくる光は引き算的に少なくなって(暗くなって)いき、3色とも重ねると黒になります(下図左)。逆に、スポットライトの光を重ねるように「色光の三原色」:RGBの光を 重ねていくと、重ねるごとに明るくなって行き、RGBの3色とも重ねると白になります(下図右)。これらのことから、色材の混色を「減法混色」、光の混色を「加法混色」と呼びます。
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加法混色の種類
混色を大きく分けると減法混色と加法混色とに分けられますが、加法混色、つまり光の混色では以下のように、いくつかの種類が存在します。
・同時加法混色
スポットライトの色光のように、混ざりあった色の明るさがもとになった個々の色の明るさよりも明るくなる混色。
・並置加法混色
織物の縦糸と横糸による混色のように小さな点を並べることによる混色で、混ざりあった色の明るさは混色するもとになった個々の色の平均の明るさになります。
・継時加法混色
時間の経過とともに眼に入ってくる色光を変えることによって混色する方法で、複数の色で塗り分けた円盤を高速で回転させるとこのような混色になります。回転円盤による混色では回転による混色であることから回転混色ともいいます。この方式で混色された色の明るさは、並置加法混色と同様にもとの色の平均の明るさになります。
・中間混色
並置加法混色と継時加法混色は、同様に混色された色の明るさが混色するもとの色の平均の明るさになるため、これらは総称して中間混色とも呼ばれます。
ここでは混色の原理について説明しましたが、カラー印刷による表現ではインキの重なった部分では減法混色になっていますが、インキが重ならずに網点による並置加法混色がおこっている部分もあります。絵の具による混色でも同様です。このように実際の混色では複数の混色方式で色が再現されている場合が多くあります。
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※詳しくは「カラーコーディネーター入門・色彩」等をご参照ください。
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